教授紹介
横浜市立大学医学部
リハビリテーション科学教室
主任教授 中村 健
横浜市立大学リハビリテーション科は、長い歴史と伝統のある診療科であり、1968年に全国の大学病院に先駆け固有病床を持つ単独の診療科として開設されました。以来、多くの専門医を育成し、横浜市内、神奈川県内の主要な医療機関への専門医の派遣を通し強固な医療連携を構築し、福祉行政とも良好な協力体制を確立しています。さらに、2016年1月に横浜市立大学医学部リハビリテーション科学教室へと講座化され、臨床に加えて、医学教育や研究を含めた体制の強化が行われました。私は、2016年1月の講座開設と共に、リハビリテーション科学教室主任教授として就任致しました。
リハビリテーション医療・医学は、健康寿命の延伸を目指す医学・医療です。全ての人々が、人生の最後まで自らの意思で自立して活動ができ、生きがいを持って生活していけることを目指しています。我々リハビリテーション科医は、人々の生活の源である活動を妨げる様々な病態や原因を適切に診断して治療します。このため、臓器別医療の枠にとらわれず「全身を診る」観点から、病気ではなく人を診る姿勢を大切にして診療を行っています。
医学・医療の発展に伴い命が助かる患者さんは増えていますが、寝たきりや要介護者となる患者さんが増えているのも現状です。更に、高齢化がすすむ我が国においては、リハビリテーション医学・医療がますます重要となります。繰り返しになりますが、リハビリテーション医学・医療は、人生の最後まで人が人らしく生きがいを持って生活していくために必要な医学・医療です。
今後も、横浜市立大学医学部リハビリテーション科学教室一同、伝統ある診療科として、さらなるリハビリテーション医療の発展に努めると共に、研究を通したリハビリテーション医学の発展、将来を担う医療人の教育にも努めてまいります。そして、患者さんの「未来の人生」のために、全力でリハビリテーション医学・医療に取り組んで参ります。