【リハビリ】 横浜市立大学医学部 リハビリテーション科学教室 公式Webサイト

横浜市大医学部リハビリテーション科学教室では、診療・臨床研究・教育を行う他、リハビリ施設連携を図り、リハビリ医学の向上・地域医療拡充を目指します。


概要リハ科外来での診療の内容主な研究活動


横浜市立大学リハビリテーション科は1968(昭和43)年5月に横浜市立大学医学部病院
(現横浜市立大学附属市民総合医療センター)の独立した診療科として誕生し、今年で開設45周年を迎えました。

1991年には金沢区福浦に医学部附属病院(現横浜市立大学附属病院)が開院し、2000年には南区浦舟町に市民総合医療センターが開院し、両病院でリハビリテーション医療・医学教育を展開しています。

 大学病院の独立した診療科としての歴史はわが国で最も古く、これまで1972年の第9回(会長:土屋弘吉整形外科教授)、1988年の第25回(会長:大川嗣雄初代リハビリテーション科部長)、2001年の第38回(会長:安藤徳彦初代リハビリテーション科教授)と3回の日本リハビリテーション医学会学術集会を開催してきました。

 当科で研鑽を積み、横浜市内、神奈川県内を中心に地域リハビリテーション医療の担い手として活躍している医師(医師弘嗣会会員)は44名で、その内38名が日本リハビリテーション医学会認定のリハビリテーション科専門医です。
医師弘嗣会会員が勤務する関連施設は、神奈川リハビリテーション病院、横浜市総合リハビリテーションセンター、横浜市障害者更生相談所、川崎市身体障害者更生相談所、横浜市立脳血管医療センター、神奈川県立総合療育相談センター、神奈川県立こども医療センター、横須賀共済病院、茅ヶ崎市立病院、藤沢市民病院、済生会横浜市南部病院、横浜市立市民病院、横浜船員保険病院、横浜市の3通園療育センター、川崎市身体障害者療護施設れいんぼう川崎など、県内の主なリハビリテーション関連施設を網羅し、それぞれの地域でリハビリテーション医療・福祉の提供に貢献しています。


 附属2病院は連携と機能分担を図りながら、それぞれの特色を生かして研究・教育・診療を担っています。
 附属病院(623床)では高度先進医療、難治性疾患の研究的治療、卒前卒後医学教育に重点を置いた診療を行なっており、附属市民総合医療センター(720床)では高度救命救急センター、心臓血管センター、総合周産期母子医療センター、精神医療センター、リウマチ膠原病センター、呼吸器病センター、消化器病センター、小児総合医療センター、炎症性腸疾患センターの9つの疾患別センターを中心に疾患特異的な高度専門医療を担当し、2病院の機能分担を図っています。
 卒後の医師教育はそれぞれの病院で初期研修医、後期研修医を募集し、両病院で協力した総合的かつ専門的は臨床研修を行なっています。

 この2病院の異なる性格により、リハビリテーション科の診療も、附属病院では悪性腫瘍や神経難病、関節リウマチを中心とした免疫性難治疾患、市民総合医療センターでは多発外傷、外傷性脳障害、脳卒中急性期、心疾患、精神疾患などのリハビリテーションを特徴にしています。
 附属病院リハビリテーション科の2005年の統計では、年間新患患者数1326名、疾患別内訳は骨関節疾患38%、脳障害18%、神経筋疾患(主に神経難病)14%、脊髄障害6%、小児疾患5%、呼吸器・循環器疾患4%、四肢切断2%、周術期の障害(胸・腹部手術前後の機能障害)2%、糖尿病・肥満などの代謝性疾患2%、その他9%でした。

リハビリテーション科の治療対象は、さまざまな疾患の結果として生じた身体機能障害および認知機能障害であり、機能障害を軽減し、家庭や社会における活動制限を可能な限り除去し、その人にとって最良の社会参加を実現させることを目標とします。ここに他の一般診療科とは異なるリハビリテーション医療の大きな特徴があります。
リハビリテーション科の治療対象となるのは具体的には以下のような病態です。


小児科領域 発達障害、周産期の脳障害・脳外傷・脳炎等による運動障害と認知障害、神経筋疾患
救急医療 脳外傷、脊髄損傷、多発外傷、呼吸不全、脳卒中、長期臥床に伴う廃用症候群、全身熱傷
難治性疾患 膠原病に伴う関節障害・筋力低下・血管炎・神経炎・末梢循環障害、関節リウマチ
心臓血管疾患 心筋梗塞、冠状動脈バイパス術後、大動脈瘤術後、心不全、末梢循環障害、長期臥床に伴う廃用症候群
一般内科疾患 糖尿病、呼吸不全、腎不全、長期臥床に伴う身体障害
一般外科疾患 胸腹部手術後の早期離床とリコンディショニング、乳癌術後の機能障害、術後肺合併症、術前呼吸訓練
耳鼻咽喉科
・歯科口腔外科疾患
顔面神経麻痺、嚥下障害、顎関節症、開口障害、頸部リンパ節郭清術後の機能障害
神経内科
・脳神経外科疾患
脳血管障害、脳外傷、脳腫瘍、脳炎、脊髄疾患、末梢神経障害、中枢神経変性疾患、脱髄疾患、筋疾患
整形外科疾患 骨折、関節疾患、脊椎疾患、人工関節置換術後、末梢神経損傷、四肢切断
形成外科
・皮膚科疾患
リンパ浮腫、軟部組織の損傷、皮膚瘢痕
麻酔科
・ペインクリニック疾患
神経因性膀胱、泌尿器系の悪性腫瘍
婦人科疾患 婦人科系の悪性腫瘍

リハビリテーション科の治療はリハビリテーション科医、看護師、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)、医療ソーシャルワーカー、臨床心理士などからなる、リハビリテーションチームで行なわれます。リハビリテーション科医は患者さんの身体機能、認知機能を評価し、問題点を把握し、治療目標を定めた上でリハビリテーション治療計画を作成し、各療法士にリハビリテーション処方を行います。各療法士は処方内容に従い、それぞれの治療計画を立て、機能訓練などのリハビリテーション医療を実施します。看護師は機能訓練で獲得した能力を病棟の日常生活で実践できるよう患者さんを支援します。退院後の生活、すなわち家屋環境、介護問題、経済的問題、就労や就学での問題があれば医療ソーシャルワーカーが福祉制度や介護保険制度の活用について相談を受けて支援します。
当科では、それぞれ特色のある機能を有する県内各施設に医師を派遣していますので、大学附属2病院と各施設が連携して、患者さんと障害のある人のニーズにあったリハビリテーションサービスの提供に努力しています。



附属2病院での研究内容

 附属病院リハビリテーション科
悪性腫瘍のリハビリテーションに関する研究
脊髄損傷のリハビリテーションに関する研究(教育研究費)
高齢下肢切断者のリハビリテーションに関する研究
重度痙縮に関する集学的治療研究(奨学寄附金)
痙縮の評価に関する研究(文部科学省科学研究費)
スモンのリハビリテーションに関する研究(厚生労働省スモン研究班科学研究費)
メタボリックシンドローム患者に対する乗馬による運動療法が糖代謝と筋力に及ぼう影響(文部科学省科学研究費)

 附属市民総合医療センター
廃用症候群の病態に関する研究(文部科学省科学研究費)
高度救命救急センターにおける脳外傷のリハビリテーションに関する研究(日本損害保険協会研究費)